COLUMNCOLUMNグーフィ森の『Single Speaker』

Single Speaker Vol.27 「あさが来た!?」 

2015-12-04

NHKの朝ドラ『あさが来た』にハマっています。朝ドラにハマるというのは珍しいのですが、幕末から明治にかけての動乱・激動の時代、大きく日本が変貌を遂げて行く中で、果敢に新しい時代を(時の日本を)提案していったという、まさに“時の女性”が主人公のセミノンフィクションドラマというところが、ボクにとってはツボのようです。で、朝ドラファンの奥さんと共に毎日欠かさずチャンネルを合わせているわけです。ご覧になっている方も多いのでは。

さて、なにゆえ朝ドラの話から入ったかといいますと、大きく2つの理由があります。1つは、朝ドラにハマったことで“歳とったかなぁ!?”と考えてしまったことと、2つめはドラマから[知識<知力]という方程式を教わったからなのです。ボクとしては、朝ドラにハマるというのはまさに青天の霹靂(またオーバーな)、毎日欠かさずに観ることになろうとは思いもよらぬことだったのです。ましてやこうやってコラムに書くとは……こんな偏見を持つのもどうかと思いますが、“NHK朝ドラこそ命”なんていうドラマ愛はお年寄りのセリフと決め込んでいたボクがですよ、どっぷりハマってるんですです(笑)。このままだと『朝ドラ=年寄り症候群の始まりの目安』というボクの偏見図式そのものにボク自身がすっぽり当てはまってしまいます……。それもなんだか悔しいので、なにゆえボクが朝ドラにハマったのかをクール(?)に分析してみようと思います(言い訳がましくね)。ゆえの朝ドラ話からのコラム始まりとなったわけです。

現在 高視聴率を更新中の朝ドラ『あさが来た』、まぁよく出来てます。幕末から明治と言う、ボクら現代人には想像もできないような時代の変動をなんとも“楽しげ”にそしてたくましく乗り越える、明るくも力強く生きた主人公のドラマ。かの三井財閥グループとなる小石川三井家6代目の家系に四女として生まれた主人公が、後に日本女子大を創設するというある意味サクセスストーリーものなんですが…。この物語、織田信長や坂本龍馬のヒーロー像に迫る、というようないわゆる歴史小説的な大河ドラマなんかじゃないんです。あくまで激動の時代に明るく、どこまでも快活に生きた我が国の女性実業家の草分け的人物 広岡浅子の生涯をホームドラマ的アプローチで演出した朝ドラなのです。で、このドラマを観ながら、毎日毎日フムフムと頷くボクが我が家にあります。何がフムフムかって? 主人公“あさ”のアタマの柔らかさに毎度感心しているんです。とにかく柔軟。ドラマに登場する男性陣が悪戦苦闘する難問を、持ち前の負けん気とそれはしなやかな思考回路で切り抜けるのです。男性陣が自身の知識もしくは世の常識に照らし合わせて物事を判断するのに対して、彼女はお嬢様ゆえいい意味あらゆる物事に対して無知、でいて人一倍好奇心旺盛。知らないからこそ知りたい、そう思うともう俄然猪突猛進、そしてあちこちにあれやこれやと訪ねまくり、ついには男衆をぶっち切ったうえに新たな名案やら提案を考えついてしまうのです。ん〜ん、愉快愉快。知識よりも素直な知力が俄然勝ってしまうというボクにとってはとても新鮮かつ斬新な展開に映る朝の連続ドラマなんです。どうにも男は知識や知恵に溺れてしまうことが多々ありますからね。いろんな場面でね。毎日“あさ”サンに教えてもらっています(笑)。と、こんなことを考えながらの朝ドラ観賞は、やっぱじいちゃんの仕事(!?)ってことになっちゃうんでしょうか?

そしてコラムが朝ドラから始まった2つめの理由[知識<知力]の方程式ですが、この発見は目から鱗でした。先ほどの話でも書いたように、どこか男は自身の知識力に酔いしれてしまうクセがあったりします。かく言うボクも自分のアタマの中のBigdata(!?)を自慢に思うことがあったりします(笑)。ですが調子に乗って知識(Data)を詰め込みすぎると、時に大失敗をやらかします。
Data収集ばかりを最優先に動いていると、必要な時に必要なData(知識)を取り出せなくなってしまうんです。そんな経験をお持ちじゃないですか? そんなことを考えていた時、『あさが来た』は大きなヒントをくれたのです。そうです、知力こそが最高の検索エンジンなんだという当たり前の事実を改めて思い出させてくれたんです。[知識<知力]これ“大事”なんです。知識を取り込むとき、この知識は今、本当に自分に必要なものなのかどうか吟味した上で自身の知識として取り込む。つまり、知りたいことの優先順位を、自身の知力に正直になってセレクションすること。こうでなきゃいけないのです。自身の生活や仕事、大きく言うならば、自分の人生に必要不可欠な知識なのかどうか? 本当に知りたい必要な知識として取り込まれたものならば検索エラーを起こす可能性も間違いなく低いはず。う〜ん、“朝ドラ”の主人公に学びました。朝ドラ恐るべし!? 間違いなく勉強になります!? 

なにやらNHK広報発信のようなコラムになってしまいましたが、NHK朝ドラにハマっているというお話しでした!?

そうそう、昨今の音楽業界の元気のなさ、“あさサン”ならどう乗り越えますかねぇ〜?

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