COLUMNCOLUMNグーフィ森の『Single Speaker』

Single Speaker Vol.42 「2度あることは3度ある。で、開眼記念日」 

2017-05-02

なんとなんとなんと、またもや事件というか奇跡というか、2度あることは3度あるって言葉 本当でした!! 昨年の結婚記念日の6月1日に視力が原因不明の両眼復活、今年のバレンタインに視力がこれまた原因不明の営業停止(!?)。で、物語はこれでは終わりませんでした。本日4月23日は、差し当たって何の記念日でもありませんが(笑)、なんと驚きの展開で、再度視力が回復したんです! しかも前回よりもグ~ンとよく見えます!! なんということでしょう!? こんな驚き展開、誰が想像できました? なくした視力が復活し、すぐまた視力が急降下、絶望の底に突き落とされました、かと思いきや再び驚きの視力復活。まさにジェットコースターのような展開です。オンリーワンですよねこんなストーリー。で、主役ってボクですよね!? バンジージャンプやらスカイダイビングやら、こと落ちることに関してはかなり場数を踏んできたつもりなんですがね・・・こんなジェットコースター劇場とはね、ビックリです。思い返すと、すごい緊張の中の展開だったと思うのですが、意外や意外、ボク自身はまるで他人事のように、キョトンとしていたように思います。人って、まるで小説や映画のような世界に入り込んだようなシチュエーションに置かれると、そうなるんですかね。ちょっと驚きの発見でした!!
少しブレてはいますが、今までとは比べ物にならないくらいよく見えてます。こんなにクリアな視界は9年ぶりですかね。どう表現すればいいのかわからないほど興奮してます。これも新たな発見かもです。
赤ちゃんの“ヨダレを垂らしながらの雄叫び大興奮”がよ~く理解できたような・・・今そんな状態にあります!?

そこで、この興奮を多くの人とわかちあいたくて、勝手に本日4月23日を『開眼記念日』とさせていただきます(笑)。で、今回は極私的に、『記念日』としたいような興奮ベスト3を発表という特別企画でお贈りします。

◎第3位:初めて自転車に乗れた日 1964年3月某日
小学3年生になる春休みのことです。水曜日は実家が営む飲食店(料理屋&食堂)が定休日なのでした。その日の午後のことです。店を手伝っている仲の良かったボクのオジさん(父の弟)と近くにある小学校の校庭に自転車の練習に出掛けました。その日はいい天気だったので大きな校庭(100mトラック2本に400mオーバルトラックが楽々取れる小学校らしからぬ大きさです。…なんたって田舎ですから)は、ソフトボールやドッジボールなどをやる人で結構賑わってます。なのでボクたちは邪魔にならないようブランコのある校庭の東隅へ移動。そこで何度も何度もオジさんに後ろを押してもらっての猛特訓。エンジン(オジさんです!?)がギブアップしそうになった頃です。オジさんが手を離すとフラフラとテイクオフってそりゃ飛行機です、フラフラと自立走行。ヤッタァー!! と思ったら目の前には大きなイチョウの木、左にブランコ、右手にはドブ川です。あとは、皆さんのご想像通り。なんなんでしょうね、あ~いうのって、「ダメダメ」と思った方向へ行っちゃうんですよね~。「わぁ~木にぶつかる!!でも右はドブだ!! 左だ左」オジさんの「左ーッ!!」って大声が聞こえたような気がします…あくまでような気がするんです。気が付いた時には自転車にまたがったままドブへダ~イブ!! 1mちょっとは落っこちたでしょうか、気づいた時には視界には泡がボコボコ映ってました。こういう時ってなぜかスローモーションですよね。しかも音声OFFじゃないですか!? オジさんの「ひだりひだりーッ!!」の叫び声が遠くの方で小さく聞こえたような…で、ボクはオジさんに引き上げられ、ビショビショの泥々で自宅へ帰るのですが、ここからが本当の試練でした!? 

ボクの実家は学校の校庭の端から約300mという好立地にありました。なのはいいんですが、帰宅するには、町のメインストリートを歩くよりないんです。銀座で言えば4丁目交差点付近でしょうか(笑)、とにかく町一番の目抜き通りなのです。実家はその銀座4丁目にあります(!?)。そこをビショビショ泥々で歩くんです。小さな町です。ご近所どころか、町民皆家族のようなところです。ビショドロのボクがそんな町のメインストリートを歩いてるんです。「どうした? 大丈夫か?」と要らぬ情の雨嵐。なぜですかねぇ、子供って生き物は、人から心配され優しい言葉を掛けられれば掛けられるほど、そしてその言葉が優しければ優しいほど悲しくなってきちゃうんですよね。ボクはもうビショビショ泥々で顔はグシャグシャです。そんなですから家に着く前には(田舎ネットワークですから)家族にも当然のように伝わってます。家に着くなり「まぁ~やぁ~、みぞこに おったぁ~かぁ?」訳しますと「あらあら、ドブ川に落っこちたんだって~?」と家に帰っても要らぬ情の雨嵐はあちらこちらからまるでエンドレス状態で続きます。
ボクが自転車に乗れた日はこんなでした。ビショビショのドロドロでグシャグシャ、なんともな1日でしたが、オジさんの手が離された瞬間の無類の興奮、感動、これを『ボクの自転車記念日』とさせていただきます。

◎第2位:Expo70正面ゲート前に立った日 1970年3月某日
中学2年生を迎える春休みに、大阪万博Expo70が開幕しました。いやぁもう当時日本中がすごいことになってました。万博一色です。朝から晩まで町のいたるところで三波春夫先生が流れておりました(万博のテーマ曲『世界の国からこんにちは』)。ボクの田舎ですらそんな状態ですから。この日本中の万博騒ぎに乗っかって、ボクは町を代表して(?)、とにかく行くっきゃないのです !!
「自由研究にして発表するから」とかなんとか上手いこと言って、同級生3人で二泊三日の万博旅行をせしめたのです。(この頃からですかねぇ、口が達者だったのは!?) 宿泊は、友人の親戚が万博会場に近いということで、自由研究の協力者になってもらうということとし、宿泊先ゲット。さあて、いざ出陣 !! 
ディーゼル列車に揺られること約4時間半、電車に乗り換えて30分。5時間近く列車に揺られてたわけですが、あれ見てここ行って、これ食べて、あれ飲んで、あれ買って…と、頭の中はもう万博のことでいっぱいいっぱい、車中のことはほとんど記憶にございません!? 異常な興奮状態、つまりハイだったわけです。ゆえに長い道中はあっという間。京都の日本海側 丹後の田舎から大阪茨城にアッという間のワープでした。お昼前にはなんとか無事万博会場に到着です。

正面ゲート前に立った時、絶句でした。ゲート周辺ですら未体験の大混雑、しかもテレビや雑誌でしか見たことがない外国の人がたっくさん歩いてます!? “生の外国人”(失礼!?)を見たのはこの日が生まれて初めてのことです。本物です。初遭遇です。声にはしませんでしたが、心の中で「Hello」とつぶやきました。もちろんその人が英語圏の人であるかどうかなど知る由もありません。ゲートの先に目をやると、人、人、人、それも見たこともない量の人の波です。ドーム球場もない時代ですし当然フェスなんてのも未体験です。東京ディズニーランドもUSJも存在してるはずもない時代のお話です。とにかく“かっぺなボクたち”は、いまだかつてこんなに多くの人の動きを見たことがありません。なんたって正真正銘の“かっぺ3人組”ですから。そしてそして人混みの向こうに“お祭り広場”の大屋根がドーンッ!!と、その上に“太陽の塔”が顔を覗かせます。ガイドブックの表紙そのままです。3人はもう狂喜乱舞、テンションMAX。もう武者震いが止まりません。いざ、入場です !! 
これを『初遭遇記念日』とさせていただきます。

さて映えある第一位は、次回に。近日アップ予定です。

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