ここで皆さんに説明しておきましょう。大御所内坂氏とは、まさにPOPEYEのいわゆるレジェンド編集者なんです。POPEYEの前進と言われる伝説の雑誌『made in USA catalog』からの生え抜きポパイ編集者。しかも“スグレモノ”など現在では当たり前のように巷で使われている数々の“ポパイ言葉”の生みの親とも言われている、まさにレジェンドの中のレジェンド。もちろん新参者のボクは取材をご一緒したことなどありません。それが一緒にハワイ、しかもオアフ島以外の島だけで特集を組むというのだから、さぁたいへん(!?)。「えらいこっちゃ!」とボクはもちろんガチガチに硬直です(?)
「マガジンハウス様ですかぁ、ご予約は入ってないようですが……」。「エ〜ッ!」何度確認をしてもらっても「We don’t have a reservation!」と受付の彼の語気がどんどん強くなる。え〜い、日本男子たるものここで怯んでなるものか(!?)と、「予約リストを見せてもらえませんか?」とありったけの英語ボキャブラリーで迫る! その形相がよほど怖かったのかはたまた真剣さが伝わったのかは定かでないが、ロコっぽい受付カウンターの彼は予約リストを渋々ボクへ……とリストにJALの文字。この文字を見つけたとき、確かにボクにスポットライトが当たったような……そうです。この取材はJALとアメリカ政府観光局が全面バックアップで行われているのです。JALの3文字を見つけたとたん、ボクはさっきまでがウソのように饒舌に(だったはずです?)部屋の交渉を続けたのです。マガジンハウスではなく、JALで予約されてたのです。どうりで話が噛み合わないはずです。ボクの英会話力のせいではなかったようです。エヘンッ(!?)。しかし、ボクのドタバタなチェックインを見ていた数名のホテルスタッフが、クスクス笑っていたことがどうにも気になります。これはその後の下見中にもクスクス続きます。このナゾは通訳を兼ねてこの取材に遅れて参加したアメリカ人ポパイスタッフのハワイ到着後に解明されるのです。